「怒られる」の記事で猛烈にアクセス数が増えておりますので、せっかくですからこのアクセス数の多いときに改めて聞いておきたいと思うんです。ご協力お願いします。
付録ってそんなに必要ですか? 付録は誰のため? という現場からのギモンです。
実際に本を買っているお客様の意見が聞きたいです。コメントどしどしください。アンケートのできるツールでもあればいいのですが・・・。みなさんのコメントを自力でカウントします。
あと、実際に雑誌を制作してる方がいらっしゃいましたら、出版社サイドとしてのコメントがいただきたいです。よろしくお願いします。
すでに当ブログでは、付録について何度か書いています。
2005年07月07日:付録は子供向け雑誌だけでよいと思う派
2005年07月23日:本日も付録が多くて、そろそろキレそう
2005年07月23日:実は逆効果なのではないでしょうか
※この逆効果については、こちらの記事も参照していただけると、大きな付録を
つけてしまうことがいかに不利かわかると思います。もっとも、競合誌よりもクオリティの高い付録がついててバカ売れすればいいんですが。
2005年08月06日:たった2枚を折り曲げて
雑誌(に限らず本)というものは、出版社・書店・読者の3つで成り立ってますね。
で、今風の言い方をすれば、すべてが「WIN-WIN」の関係であることが理想ですよね。
私はすべての付録をやめろと言ってるのではありません。「WIN-WIN」である付録ならどんどん付けましょうと言いたいです。
ところが、現場(書店)で働いている身としては(同時に読者でもあるわけですが)、どうも納得がいかないものが多すぎるのです。あまりにもデメリットが多すぎると思うのです。
一番の理想(3者ともWIN)は、
付録のおかげで雑誌がバカ売れ! 儲かる出版社と書店。読者、付録に満足。コレだと思うのですが、いかんせん、そうなってない。もしバカ売れするような付録であれば我々書店員も張り切ってやるんですが、どうも現場としては結局返品になってしまってシュリンクした意味無し、というのが多すぎるのです。
おそらく出版社は企画なんかで「この付録で売上が伸びる」と踏んでるんだと思います。しかし、現場としては「売れてねぇ〜」という感覚の方が圧倒的にでかいです(売れてるから毎月つけてんだよという意見ありますでしょうか)。実際に売れているという数字を見せてもらったことはないですので、このあたりの数字を明確に出してもらえれば、全国の書店員は文句言わずにやると思いますよ。つまり現状の書店員の付録付け作業というのはまったく生産性のない無駄なシゴトになっちゃっているんですよ。
単に「無駄」で済めばいいのですが、中小の書店においては雑誌を出してからコミックや書籍の品出しにうつるという流れなので、付録が多いとコミックや書籍の品出しがそれだけ遅れてしまいます。これはコミックを買いに朝イチで来たお客様にとっては全然WINではないでしょう。
あとは付録をつけるのにコストがかかる(シュリンクとか輪ゴムとかヒモ)というのも現場の問題です。これが読者にとってはゴミになるという問題もありますね。WINはひとつもないで
すね。
付録をつけられた本誌は、安定感がなくなるので、積み上げると崩れます。乱れてしまった本を整頓するのは書店員の仕事ですが、積み上げられない構造になってしまう本はどのように売れば良いのでしょうか。横で書店員が押さえてろとでも言うのでしょうか。WINじゃないですよね。崩れて平台から床にでも落ちれば本は傷みますよね。
>主にマンガ雑誌の場合なのですが、マンガ雑誌につく付録って、厚い場合が多いんですよね。で、近くにある本屋さんの多くでは、付録がある時はだいたい付録を雑誌に挟んだ状態で輪ゴムでとめたり薄いビニールで巻いてあったりしてるのですが、そーすると挟んであったところだけが綴じが甘くなるので嫌なのです。なので、付録が挟まれている時間は極力減らしたいので、レジの時点で挟んでいる状態を止めさせたい、というわけなのです。まぁ、本屋さんを出てすぐに付録を抜き出せば済む話ではあるのですけど。(2351氏のコメントより)
例えば「ガンガン」みたいな分厚い雑誌に付録を挟み込むと確実に割れますよね(この表現わかるかなぁ)。もう、テキトーに本をパラパラするとそこで止まっちゃう、絶対そのページが開いちゃうみたいな。アレは読者的にOKなのかどうか。それをOKと思えるほどの付録なのかどうか問いたい。
書店として(同時に読者として)最近一番気になっているのは中を見ることができないこと。たぶんこれは出版社の想定外なんじゃないのかなぁ。出版社さま、現場をみてください。
ココの記事で女性誌の競合とかを見ると、中が見えなくしてるのは絶対に損だと思う。もっとも、中がどうでもいいくらい立派な付録ならいいんですけど。毎月「JJ」とかって決まってるなら別ですけど、「JJ」「CanCam」「Ray」のどれか、というタイプの人は記事で選ぶわけですよね。そうすると、シュリンクされて中が確認できないのは真っ先に選考から脱落しますよね。
実際のところ、皆さん雑誌で毎月必ず買うものってどのくらいあります? 私はどちらかというと立ち読みして面白そうだったら買うって方が圧倒的に多いです。
>付録自体は、ノートとか袋とかフィギュアとかいらない。使うのはカレンダーくらいです。なので、一月号に1〜6月のカレンダーを付録につけて七月号にカレンダーの付録をつけない某雑誌はどうかと思う。七月号を買わせたいから半年分しか(以下略)。付録じゃないけど、本屋さんにあるカードサイズのカレンダーは重宝してます。ですが、これも半年分(以下略)。雑誌の表紙の上に付録を乗せてからビニール袋に入れてくれる(巻くのは、付録のサイズによっては本が曲がるので×)のが、今までの経験した梱包の中では一番許容できるところなのですが、それをやってくれているのは私の生活圏内では一軒だけです。(2351氏のコメントより)
これまでのみなさんのコメントでは、書店員・読者ともに絶対に付録が必要って人はいませんでした。否定的な方の方が多いですよね。
結局のところ、私が思うに、WIN-WINの真逆を行ってるんじゃないかと思うわけです。上に書いたデメリットを避けようと思うと付録をはずして本誌で勝負するか(本ですから当然ですね)、付録ありでWIN-WINになろうと思ったら、デアゴのように付録をパッケージした状態で販売するようにするか、びっくりしてしまうほどクオリティの高い付録をつけるかの3つくらいしか選択がないように思います。
大きな付録つけてシュリンクして、わざわざ売れないようにしちゃったり、本が傷むようにしたり、書店員が付録付けだけで1日が終わってしまったり。そんなんじゃ本がますます売れなくなっちゃいます。本を読んでもらいたいのです。本を売りたいのです。WIN-WINになるような環境を考えようじゃないですか。
もうちょこっと書きたいけど、とりあえずこのへんで。
posted by 150turbo | 2005年08月12日 00時50分
|
Comment(6)
|
TrackBack(2)
|
[雑誌]
|

|