13日、朝日に「本の販売2兆円割れ 170誌休刊・書籍少ないヒット作」と題した記事がありました。
(http://www.asahi.com/national/update/1212/TKY200912120271.html)
96年の2兆6600億がピークで、09年ついに2兆の大台を割り込む(1兆9300億円台)らしいと。昨年が2兆177億なので、900億円ぐらいが消えてしまったということになりますね。
ただし上の数字には新古書店の数字が入ってない。12月5日に取り上げた(http://150turbo.seesaa.net/article/134724910.html)「東洋経済 09/12/12号」によれば、「中古書はネット販売等も含め約1300億円と推測」とありますので、この数字を足すと必ずしも本自体がアウトということではなさそうです。中古書のフィールドでリサイクルがぐるぐると回りまくってしまう状況を何とかしないとマズいんでしょうが、例の提携話以降、具体的な話はあまり見えてきませんね。
よく紙の本は終わりだ、とか言われます。ネットがあれば十分とか。ただいつも思うのは、なぜそんなに極端にならなくてはいけないのか、ということ。テレビ見てるヤツはアホとか、クルマ乗ってるやつはバカとか、ガラケーは終わったとか、手帳なんか要らないとか。いやいや選択肢としてそこにあるのならば使えばいいじゃない。どうしてそんなにストイックにどちらかに選択しなくちゃいけないんですかね。
iTunesでダウンロードする、TSUTAYAで借りる、TOWERで買う、手段はあるのでその時々というか状況に応じて使えばいいじゃない。「一方ロシアは鉛筆を使った」とか「銀色の円盤」(http://anond.hatelabo.jp/20070227183952)じゃないですけど、雑誌のちょい読みサイトとか、ページをめくる感じを出してるサイトとか見ると「一方わたしは書店に行った」みたいな方が逆に早いような気もします。ネットも本もどちらも好きな私としては両極端な人を見るとちょっと不思議に思ってしまいます。
雑誌は要らないとか、必要なネット記事だけをリーダーで読んでるとか、テレビは見たいものだけを録画して見る時はCMを飛ばすとか、実は過去の私もやってたことなんですが、窮屈じゃないかと思い始めています。上と同じくなぜそこまでストイックにする必要が? と。サッカーが好きで「Number」買ったけど、たまたま読んだラグビーの監督の話がいい話だったとか、トイレで長時間座ってるときに読んだ女子バレー選手のインタビューが良かったとか、そういう新しい視点とか、知らなかった世界から知ること、へぇ〜って思う感覚は不要なのかな。
雑誌やテレビのCMがバカにされるわりには、ネットの「○○ ads」とか、左右にベタベタ貼られた広告とか、無駄なページ送りみたいなのはあまり大きく叫ばれないのはなんでだろう。
過去にも少し書いたことがあるけど。
2009年07月03日:無限より有限(http://150turbo.seesaa.net/article/122745343.html)
ネットで記事を読めばコストは抑えられるけど、時間のコントロールが出来ない人にとっては金銭以上に大きな損失をしてる気がします。
返品率を下げるには、とりあえず、チェーン店の「本部発注」というのを禁止にしてみたらどうだろうか。
版元はネットに力を入れたくなるのも分かりますが、その前に今一度、書店という商品を売る場所のことを考えたほうが良いような。夏野剛さんの著書に、実店舗でうまくやれないやつがネットに手を出してもダメ、って書いてあったでしょう。この業界はずっと変わらない体質って言って何年たつかな。そりゃ衰退するよ。
■ガンダム
セブンイレブンのフェアにも驚いたけれど、12日発売の「ギターマガジン」にも驚く。(http://www.rittor-music.co.jp/hp/gm/)
ガンダム。アルバムが出るみたいですね。
Charは参加していないのか。Charがギター弾いて安室奈美恵が歌ったら完璧なのに(←何が?)。
■名古屋が舞台
11日、書店を舞台にしたコミック「本屋の森のあかり」の最新刊が出ました。主人公は愛知県の岡崎、名鉄東岡崎駅周辺の出身なんですね。須王堂書店という架空の書店の名古屋店に勤務しています。作者の磯谷さんが岡崎出身なのかもしれないけど、名古屋の書店が舞台というのはなんだか少し変わってる気がします。(ちなみに「暴れん坊本屋さん」の作者も愛知出身)。
名古屋という土地は非常に変わっていて、巨大な書店が無い。2chで見つけた情報だと、
(↓ 引用開始)
豊島区 ジュンク堂書店 池袋本店 150万冊2001坪
中央区 八重洲ブックセンター 本店. 150万冊1200坪
千代田 丸善 丸の内本店 120万冊1750坪
福岡市 ジュンク堂書店 福岡店 120万冊1700坪
豊橋市 精文館書店 本店.. 120万冊1500坪
新宿区 紀伊國屋書店 新宿本店 120万冊1450坪
新宿区 紀伊國屋書店 新宿南店 120万冊1434坪
大阪市 ジュンク堂書店 大阪本店 100万冊1480坪
京都市 旭屋書店 京都店 100万冊1090坪
福岡市 紀伊國屋書店 福岡本店 100万冊1060坪
大阪市 紀伊國屋書店 梅田本店 100万冊. 880坪
大阪市 旭屋書店 本店 100万冊. 730坪
新宿区 ジュンク堂書店 新宿店. 90万冊1100坪
京都市 ジュンク堂書店 京都BAL店. 90万冊1070坪
広島市 フタバ図書TERA. 80万冊1455坪
札幌市 紀伊國屋書店 札幌本店. 80万冊1300坪
広島市 ジュンク堂 広島店.. 80万冊. 800坪
札幌市 旭屋書店 札幌店 80万冊. 800坪
福岡市 丸善 福岡ビル店 75万冊1000坪
千代田 三省堂書店 神田本店 70万冊1250坪
小樽市 喜久屋書店 小樽店 70万冊1200坪
渋谷区 ブックファースト 渋谷店 70万冊. 920坪
愛知県では
豊橋の精文館がトップ(行ったこと無いけど)
エアポートウォークの紀伊国屋が750坪
栄のあおい書店が700坪でそれに次ぐ規模じゃないでしょうか。
(↑ 引用終わり)
精文館は愛知最大で1500坪あるんですが名古屋ではなく豊橋にあるんですね。都心部ではつい最近規模を2倍にしたという栄のジュンク堂でやっと1150坪です。ヴィレッジヴァンガードと三洋堂書店(日本初の郊外型書店)の発祥の地だったりするのですが、本にはあまり愛着が無いのかもしれない。漫画喫茶とコメ兵の発祥の地でもありますので、所有欲が無いというか、リサイクル意識が強いのか、あるいは銭に厳しいのかもしれません。なので先日オープンした「ブックオフスーパーバザール」が絶好調なのがなんとなく分かる気がします。
昨年の8月11日に「夏の社会見学ツアー」というエントリ書きましたが(http://150turbo.seesaa.net/article/104583308.html)、ヴィレヴァン本店はこちら。何かのコミックではここが舞台になってたはず。
大きな地図で見る
■過去のエントリ整理
エントリって消したりしたらダメなんでしたっけ? 不必要なエントリ、例えばリンクが切れてるとか、どうでもいいような記事はカットしました。あと、誤字脱字と文脈のおかしいもののリライトとかした。カテゴリを2つほどまとめた。
[お客サマ]http://150turbo.seesaa.net/category/7374307-1.html
[ネタ]http://150turbo.seesaa.net/category/7379304-1.html
■犬
10日、宝島社から、期待の「Cath Kidston FOR MOMS & KIDS」出ました。弁当箱が付いています。いつもの水色に花柄かと思ったらなぜか「犬」! これにはガッカリした人も多いはず。キッドソンと言えば花柄でしょう。よりによって食べ物の入れ物になぜ敢えて犬? 疑問だ。
■Amazonの実店舗
9日に、「英Amazon、実店舗のオープンを極秘裏に検討中?」という記事がありました。(http://slashdot.jp/it/article.pl?sid=09/12/09/0958217)
本当なんでしょうか。もし日本でやるなら興味アリだなぁ。リアルがネットにというのとは逆方向、しかも最強のところがそう言うってことは何か勝算があるのでしょう、つまりやれる(やっていける)仕組みが出来上がってるということですよね。非常に気になります。
11月2日に「非アマゾン ジャングルに入り込まない方々」(http://150turbo.seesaa.net/article/131870461.html)というエントリを書きました。当たり前ですけど、ネットを使わない人にとってはアマゾンがいくらすごくても無関係ということなんですが、実店舗はこの "弱点" を補う意味合いなのかもしれません。アマゾンに今これをやられたら一気にリアル書店が消えていく(逆に言えばアマゾンがこれをやればリアルを一気に落とせるかも)という案を私は一応いくつか考えてあるのですが(アマゾンよりもグーグルかな)、まだやってこないということは大した案じゃないのかもしれないw。
■なぜ
なぜ突然こんなに長いエントリを書いているのか自分でも謎。暇か。
【日記の最新記事】
そして、この業界の未来が暗いばかりではない、と思いたい。
アマゾンのリアル書店はやはり「アマゾネス」になるのだろうか・・・